自主講座で学んだこと@二本松訓練所

JICA研修
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JICA二本松では自主講座というものが開催できます。
皆の持っているスキルを共有しよう、という時間です。

この隊次は自主講座が30個以上あったらしく、所長も驚いていました!!

私もいくつか参加して、どれも学ぶものが多かったので、覚えている限りでまとめておこうかなって思います。

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手話講座

障害者支援の方々が中心となって企画してくれた講座。手話に触れる機会はこれまでなかったので、せっかくなら、ということで参加しました。同じ班の人や仲いい人が中心になって企画してくれていたのも理由の一つ。

内容

✓障害を持っている方が日常生活でどう感じているか
✓どう接すればよいか
✓手話の簡単な歴史について(手話にも地域差がある!)
✓国際手話について

などなど、、、

感じたこと

▶手話って、ボディランゲージと似ていて、気持ちをこめれば伝わる!
分からない手話があっても、なんとなくイメージを持ってやれば合ってたりするの。

▶話したいって気持ちを持つことが大切。
手話が分からないから、、、で遠慮してしまうのはもったいない!
言語も同じだよなって思った。外国語、拙くてもどんどん話していこう。

▶相手のことを考えて行動しよう!
聴覚障害だと後ろから声かけられたらびっくりする、とかね。
自分が経験していないことも想像できる人になりたい。

生徒のやる気をだす教え方

大学で日本語教育について研究し、前職が日本語教師だった人が開催。私も学校の先生として赴任するので、知っておきたいと思って参加しました。

内容

やる気とは人々が行動を起こすきっかけであり、学習を成功に導く非常に重要な要素。
”外国語学習の成否は99%が動機づけによる”という研究もされている。

勉強をやる意味が分からない、勉強したくない、やる気が続かない、、、そう思っている生徒のやる気を引き出すのが先生の役割!その方法を色々と教えてくれた。方法は色々あるから、相手に合わせて考えることが大切。

①目標設定
ー生徒自身に最終目標・ミニゴールを設定してもらう:成長を実感できる
ー授業の目標を明示する:何を頑張ればいいか明確
②自律性
ー自分で評価:じぶんのために。自己管理ができるようになる。
ー生徒に任せる:生徒は先生に信頼されていると感じる
③関連性
ー身近なものと関連させる:自分事として捉えられる
④有能性
ーほめる:小さな成長を褒めてやる気にさせる
ー努力の見える化:頑張りが分かりやすい
ー周囲からの評価:周りからのFBが先生からの言葉より嬉しい
ー適切な難易度:しっかり勉強すればできる、くらいがよい
⑤関係性
ー先生と生徒の関係性は勉強意欲につながる
 ex)名前を呼ぶ、自己開示する、相手に関心をもつ、1人1人と話す、褒める
⑥おまけ
ー生徒は先生の鏡:先生自身の行動を振り返ってみるのも必要
ー10分サイクル:飽きないように10分ごとに活動を変えてみよう
ー魔法の言葉は”かっこいい”

やる気を出せれば、生徒が自主的に学んでくれて成長していくから、先生も楽になる!!

学んだこと

特に自分が任国でもできるかな、したいなって思ったことは以下の3つ。

▶大きな目標と小さな目標を生徒自身で設定してもらう
先生は生徒になんでも答えを与えてしまいがちだから気を付けたい。やらされている感ではなく、自分が決めたことだから自分でやり切ると思ってもらえるかが大切。

▶目に見える方法で進捗を管理する
宿題を持ってきたらシールを貼る、とか、シールが貯まったら動物が進化する、とか、そういった努力が見える方法があると、頑張ろうって思える。

▶生徒のやる気を引き出す言葉は”かっこいい”
すごい、でも、いいね、でもなく、カッコいい。この言葉のチョイスをこれからはしてみたい。カッコいいって言われてイヤな気持ちになる人はいないよね。

小学校 図画工作の教え方

ベテラン小学校教師の方が、図画工作の教え方、伝え方のポイントを教員隊員に共有するために開催してくれた講座。

内容

”秋の自然(木の葉やドングリ、木の枝)を使って、自由に図画工作をしてみよう!”

図画工作するだけでなく、授業をするにはどういった準備が必要なのか、日本から準備できるものは何か、教師として大切なことは何かを共有してくれました。

学んだこと

▶先生自身が楽しむのが大切
子どもは敏感。先生が楽しくなさそうにしていたらそれを察知する。

▶一度は事前にやってみる
実際にやってみて分かることが多い。机上の空論を信じないように。生徒に伝える時に具体的に伝えられるようになる。

▶生徒の感性を大切に
自分では思いつかないものを考えるのが子どもたち。もし言っていることが理解できなくても、それを否定しない。もしテーマを与えずに自由に作らせるのであれば、できる限り多めに時間は取った方が良い。

自己分析シート

人材コンサルで働いていた人が、上司との面談やコンサル中に使用していた自己分析シート(WCMシート)について解説してくれた講座。

内容

W:will、C:can、M:must の略。自分のなりたい姿を思い浮かべて、それに対して、自分の強みと課題を考え、目標に向かってしなければならないことを書き出していくための言語化シート。

一度で完結ではなく、何度も繰り返し見直すことが大切。

Will:やりたいこと・将来像をはっきりとイメージして書く
Can:6つのスキルと4つのスタンスから自分を客観視する
   課題と強みを選択し、課題を克服するのか、強みを伸ばして目標を達成するのか考える
Must:定量・定性評価どちらも含めながら具体的に書く    
6つのスキル

見立てるー多角的に体系立てて考えるスキル
見立てる-定量的に分析し、問題の原因特定するスキル
仕立てるー物事の本質を理解するスキル
仕立てるーゴールに至る過程を設計するスキル
動かすービジョンを打ち出し、論理的に説明するスキル
動かすー人を理解・統率し、目指す方向に引っ張るスキル

4つのスタンス

圧倒的当事者意識
考え抜く・やり抜く姿勢
広く深く学び続ける姿勢
チームとして共働を追求する姿勢

3か月ごと等に振り返って、目標に対しての進捗具合を確認し、必要に応じて修正するプロセスを踏むことによって、モチベーションの維持・向上や確実な目標達成に近づける!!

学んだこと

仕事においてだけではなく、自分のライフプランについても、一度はWCMシートを作ってみると、悔いのない人生が送れそうだな、と思った。

これに限らず、言語化は大切。頭の中にあるだけだと、問題が起きた時や行き詰った時に自己分析が追い付かず、対応が難しい。

三角巾での応急処置とロープワーク

赤十字で働いていた人と自衛官?だった人が知恵を伝授してくれた講座。スキルがあるって素敵。

内容

腕を骨折してしまった時などに三角巾で簡単にできる固定の仕方を伝授。三角巾がなくても、ビニール袋やストッキングでも代用できる簡単な方法もある。

ロープワークは、日常生活でも役に立つ。ロープがあれば、部屋に洗濯物干しが作れる!

学んだこと

こういったスキルは、手が覚えるまで繰り返しやらないと、いざという時に出てこない。

けれど、こういうやり方あったかも、と思えば検索をかけて調べられる。

何もないであろう任国で生き抜くためにも、あるものを使って工夫するスキルは必須ですね。

ファシリテーションスキル

障害者支援をする訓練生とアスリートのカウンセリングをしていた訓練生が、対人援助の心構えや姿勢について解説してくれた講座。

内容

▶バイスティックの7原則

アメリカの社会福祉学者かつケースワーカーのバイスティック博士が1957年に出版した、「ケースワークの原則」の中で提唱した介護や保育の現場における援助の基本原則

①個別化
パターン化しない
②意図的な感情表出
どのような感情も受け止める
③統制された情緒的関与
援助者は相手の感情に引きずられず冷静に自分の感情をコントロールする
④受容
相手をあるがまま受け止める
⑤非審判的態度
相手の考えや行動を判断せず、サポートに徹する
⑥自己決定
自己判断を促し、自己決定を尊重する
⑦秘密保持
不必要に情報を漏らさない

例えばアスリートのカウンセリングだと、アスリートが決断したことが実際にうまく機能するかを考えるのはカウンセラーではなく、その種目の専門家である。そこを混同させてしまうと、7原則の⑤非審判的態度が成立しない。

学んだこと

カウンセラーはあくまで、相手の話を聞くことに徹する役割。

カウンセラーと専門家の違いは理解してても、実際にカウンセリングする時は混同させてしまいそうだから、とにかく”こういうのはどう?”という案を出すのは控えようと思った。

人は基本的に、自分の経験の中でしか考えられない。カウンセリングする人にはある程度の経験があった方が、器広く対応できるだろうなと感じた。

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