こんにちは!
JICA青年海外協力隊で派遣予定のゆとです。
先日派遣前訓練を無事修了しました。
今回は研修所で感じたちょっとネガティブな部分と、それを踏まえて今後に活かしたいことをまとめます。
華やかな部分だけではなかったよ、という内容ですし、つらつらと書いているので、見たくない人はスルーしてください!!
JICA青年海外協力隊についてや、派遣前訓練の様子はこちらの投稿を見てみてください♪
① 語学メンバーと合わない
本当にこれはつらかったことの一つ。本当はもっと語学メンバーと仲良くしたかったのに、全然できなかった。お互いの壁がなくならなかった。
語学メンバーについて
私のメンバーは、新卒3人(A,B,C君)と社会人1年目で退職してきた女の子1人(Dちゃん)と私の合計5名でした。
A君は、とにかく”学生!”っていう感じの言動が多くて、感情の起伏も激しい。授業中元気だったかと思いきや、急にテンションが下がる。5人クラスだと、一人のテンションが下がると、全体の雰囲気も悪くなるのは、どうしても避けられない中、自分で感情をコントロールしようとしない(できない)のが信じられなかった。テンション下がるだけではなく、平気で授業中に寝る。にもかかわらず、体調を長期間崩して、授業のペースを悪びれもなく落とす。
B君は、A君と同じくとにかく学生。かつヘビースモーカー。A君と同じく授業中に寝る。ただ、感情はコントロールできていて、テンションがダダ下がりで周りにまで影響を及ぼす、というほどではない。一回体調崩したけれど、それで授業のペースを落とすほどではなかった。
C君は、比較的大人。授業中には寝るし、A君とB君のノリには乗るけれど、語学勉強はしっかりやている。ただ、目つきがちょっと怖くて、声も低いので、話しかけた時にそっけなく返されているように感じて寄り付きにくかった。
Dちゃんは、出会ってはじめに、”私、女子より男子といる方が気が楽なんだよね”、と私の目の前で、私をシャットアウトしてきた。かつ、お昼に一緒に食べようとしても、会話を続ける気がないのか、目も合わせてくれない。新卒男子、特にC君といつも一緒にいる。授業は寝ないし、真面目だけど、授業のペアワークで、Cちゃんから私を選んでくれたことは一度もない。
こんな感じのメンバーです。
年齢的には4歳しか離れていないと始めは思っていたけれど、会社員としての経験があるかどうかで、接しやすさがこんなにも変わるのか、と驚きました。
私から壁を作っていた可能性はある
この可能性は否定できません。
特にDちゃんに対しては、私は最初の方こそ仲良くしようとしていたけれど、相手があまりにも冷たいので、自分から別の子と一緒に食べたりしていました。これはもしかしたら、私がDちゃんのことを避けている、と思われていたかもしれません。
他の新卒男子とも、積極的に一緒にいようとはしませんでした。
また、他の4人は教室でダラダラと話しながら勉強をしていたようですが、それは自分の学習方法に合わなかった私は、途中から自分の部屋で勉強することが多くなりました。4人から見たら、ひとりだけ別で勉強しているとっつきにくい人だと思われていたかもしれません。
思い切って自分の想いを伝えてみたら少し変わった
私がこのクラスでつらかったことの一つに煙草の匂いがあります。B君が昼休みに煙草を吸ってくると、教室中に充満するんです。元気な時ならまだ耐えられるのですが、少し体調不良の時はそれが悪化してしまいます。
始めは耐えていたのですが、一度だけメンバー飲みした時に、冗談交じりでB君に言ってみたんです。”特に昼休みの後とはタバコ臭いんだけど、どうにかなったりする?”って感じで。そしたら、そのあとから、吸う時間帯を早めにしてくれたり、消臭スプレーをかけてきてくれたりするようになりました。B君は”そんなに匂いがきついと思わなかった。タバコ吸う人のエチケットとして、努力してみる。伝えてくれてありがとう。”とまで言ってくれました。
自分で思っているだけでは何も変わらない、と思ったエピソードの1つです。そして、言われた時に直ぐ直そうとする姿勢のB君は素敵だとも思いました。
私が語学メンバーとやりたかったことの一つが会話練習です。でも、練習相手になってくれそうな子がいなくて、ずっとあきらめていました。
そんな中、授業後半で先生が体調不良でお休みして自習になった時に、思い切って”会話練習してみよう”とA君に伝えてみました。そしたら即OKしてくれて、2人で拙いながらに会話練習することができました。
これも、言わなきゃやりたいことは伝わらない、と感じたエピソードの1つです。それに夜の勉強時間に時々は教室に顔を出して、”会話練習しようよ”って言えていたら、もっと距離も縮まって、もっと話せるようになっていたのかなとも思います。自分が壁を作っていたかもな、と反省もしました。
でも変えられないものもある
新卒男子には言いたいことも言えるようになって、少しずつ距離を縮められました。
でも、Dちゃんの私に対する冷たい態度は変わらない。新卒の子や男子に対しては笑顔を見せているのに、その直後に話しかけた時にはあからさまに表情を変えます。
おそらく、過去に女子からのいじめでも受けて、それがトラウマにでもなっているのでしょう。でも、今目の前にいるのはその子とは別の人間であることに目を向けてほしかったです。
Dちゃんは、訓練中盤には”ここには常識がある人が少ない”とまで言っていました。私から見れば、Dちゃんの方が非常識なのに。本人は自分の態度を改める気がないのだということがこの言動でも明らかです、、、
私だけではどうしようもなくなって、周りの同世代や年配の方にもDちゃんの様子をヒアリングしたところ、他の女性に対しても同様の態度らしい。みんなにどうやって対応すればいいかアドバイスをもらいました。
”女子だから期待してしまう。男子が4人いると思えばよい”
”適度な距離感が大切。こういう子は人生を無駄にしていてかわいそう、と思えばいい”
どのアドバイスもとてもタメになったし、一人で貯めこまず、話すことで楽になりました。
確かに女子だから、と思っていた節があります。新卒男子に対しては、まあやんちゃボーイだから仕方ない、と割り切れているのにそうならなかったのは期待してしまっていたから。
任国同期女子で仲良くできない結果になったのは残念ではあるけれど、時には諦めも肝心であると学びました。
その後、自主講座で聞いた言葉にとてもハッとしたので、書いておきます。
人は誰しも偏見を持つことがある。
大切なのは、その偏見を知性と理性でリセットすることだ。
Dちゃんを反面教師として、偏見にとらわれない人間になりたいと改めて思います。
② 皆の才能と比較してしまう
これについては自分は陥らないと思っていた節があるので、新たな発見でした(笑)
協力隊に参加する人たちはハイスペック
協力隊に参加する人は、何かしら続けてきたものがある人が多いです。専門性がありますね。
看護師をしてきた人、外務省で国際協力に携わってきた人、教師を長年してきた人、理学療法士の人、サッカークラブを運営していた人、赤十字で働いていた人、起業している人、等々。。。
そして、その専門性とマッチした要請に合格しています。まあ当たり前ではあるのですけど。
そんな中、特段人より優れているといえるものがない器用貧乏かつ、自分がやってきたことと少し違う要請に受かってしまった私は劣等感に苛まれるわけです。
自分は何も周りにシェアできるものがない、と。
初めの2週間くらいは特につらかったですね。
とにかく話してみることが大切!
ただ、自分にとって当たり前にやってきたことでも、周りから見たらすごいと感じることがあるんです。
例えば、私は武術を高校から細々と続けていました。細々なので、特に資格を持っているわけではないですし、特段上手いわけではありません。
でも、武術という特殊な動きは、簡単なものだったとしても、他の人から見たら初めてやることで新鮮に感じます。
私は自分が武術をやってきたことを話したことで、周りの人が興味を持ってくれて、週1の武術クラブを開催することができました。
こんな感じで、恥ずかしがらずに自分のことをアウトプットすると、自分の中でも話が整理されるし、こんなことできるんじゃない?、とアドバイスをもらえることもあります。
皆、悩んでいる中で取り組んでいる
教える側をやった事がなくても、とりあえずやってみると、人に伝える時はこういうところを気を付けた方がいいな、とかこれも伝えたら良さそう、とかどんどんブラッシュアップできます。
武術クラブの例についても、もし、私教えたことないから、、、と何もしなかったら、上手くなるものもなりませんでした。
初めから完璧にできる人はいないんです。頭では理解していたことでしたが、今回スッと理解できました。自分がいつも見ているものは、皆がそれぞれトライ&エラーを繰り返して出来上がったものなんだなと。
はじめは身近な数名に声をかけて開催していた武術クラブも、何度か続けることで、他の人にも声をかけようよ!、という声が上がってきました。嬉しいことです。
新しく声をかけられた人から見たら、”ゆとって武術教えられるんだ、すごい!”となりますよね。でも、この時の私の心情的には、”今はまだまだブラッシュアップ中なんだけどな”という感じ。
たぶん今まで私は、この新しく声をかけられた人側にしか立ったことがなかったのかも。
協力隊の人と話すと、皆自信満々に自分のことを話します。なので私は自分に自信がなくなっていたのですが、これは私にはそう見えているだけで、実際は本人も道半ばなのかもしれない、と思えるようになるとだいぶ心が楽になりました。
そして、こういった感覚を持ってからは、言霊って本当にありそう、と思うようになりました。
こういうことやってみたいから頑張ってみる、と言えばできるし、自分なんか無理だよって言えば何もできない。
人のすごいところばかり見て、それと比較して自分肯定感が下がっていた訓練開始当初時は、”自分でこれをやってきたんだ!”と人に言えることがなかったかも。
武術クラブなんて、他の人がやっているものと比較すると、本当に小さなことだけど、それでも達成したことで自分を悲観することはなくなりました。
自分も発信できるものを持ちたい
今回の経験を踏まえて、武術以外にも自分で人に伝えられるものを持ちたい、と思いました。
人と比べるのではなく、自分が自信を持てることを持ちたいってことですね。
例えば、私は写真を撮ることが好きです。でも今は、カメラマンとしての自分に自信を持てていないです。多分それは、自分が教わったことをそのままやっているだけだからですよね。。。
自分が撮るだけでなく、撮影時のマニュアル設定を人に伝える機会を作ってそれで喜んでもらえれば自信がつくかな、とか思ってます。
まだまだ考え途中だけど、これからの2年間の派遣中にできる限りチャレンジしてみよう!!



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