【初心忘るべからず】協力隊派遣前に考えていること

赴任前準備
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こんにちは。JICA青年海外協力隊で派遣予定のゆとです。

訓練終了から派遣まで約1か月半。長いようで短いこの期間、派遣先で有意義に活動できるよう、先輩隊員の過去の反省や参考にできそうなことのリサーチに充てようと考えました。

訓練については下記のブログにまとめています↓

今回は、先輩方のアドバイスを受けて、今の自分が考えている事、やりたいと思っている事をまとめておこうと思います。

派遣中に活動内容について迷子になったり、そうでなくても、任国に慣れてきたころに、これを見て初心に戻れたらいいな。

ちなみに、何度も読んで自分に落とし込んで考える手助けとなったのは、アルボさんのnote
JICA青年海外協力隊の活動について、分かりやすくまとめてくれています。

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自分の経験値をあげるために参加した

なぜこのボランティア活動に参加しようと思ったのか。

一番は自分の経験値をあげたいから。もちろん日本にいて、普通に会社員をして一生を終えるという選択肢もありました。ただ、それよりも、日本とそもそもの価値観が違う海外で働いたり、自分の力で物事を一から考えて行動するという経験をしてみたかったんです。

会社員のままでは、どうしても枠にはまったままの考え方しかできない気がして。

国際協力をしたい、とか、○○の専門家です、とかそういった大層な理由ではなくて申し訳なくなりますが、これが本音。

実際、派遣前訓練では、海外で働いていた人や自分の趣味を仕事にして働いている人など、会社員をしていたら出会えなかったであろう人に会えました。日本にもこれだけ自由に働いている人がいると知れただけでも視野が広がったと感じました。

自分にとっての国際協力は、目的というより、ボランティアの結果論として、関わった人に喜んでもらえて国際協力になっていたら嬉しいな、という感じ。

何かを成し遂げないといけない、と思い詰めない

とはいいつつ私の性格上、何かを成し遂げなかったら失敗、と思いがち。なので、今回の派遣では、焦って何もできない、、、と思い詰めないことを心掛ける。

そのために、まずは活動を整理することから始める。自主講座で教えてもらったWCMシートや、アルボさんのnoteに書いてあるフレームワーク、どちらも自分の考えを整理する手助けになると思うので、初めの数か月でしっかり作ろう。

この考え方は、復職後の仕事でも活かせる。多分、今までの私はこのサイクルを先輩・上司にかなり任せてしまっていたから、成長した感が少なかったのかもしれないな、と。仕事では、いつの間にか課題が解決されていたりしたことが多々ありました。

仕事だと失敗すると周りや会社全体にも影響を及ぼしてしまうから中々チャレンジしにくいけれど、任国では身一つ。とにかく失敗や間違いを恐れず、ギャップや課題、そして解決策を探すためにトライアンドエラーを繰り返していきたい。

日本大使や便利屋で終わらない

理科教育関係のことができなくても、日本文化を伝えたりする活動や、相手に頼まれたことができればいいかな、と思っていたこともありました。でもそれだけではもったいない!

頼まれたことは対症療法でしかないため、そこから課題の本質を見つけ解決策を考えることが協力隊に求められている事。

アルボさんのノートでは、ごみ箱の設置についての例が挙げられていました。

私の理科教育分野で例えるとこんな感じかな↓

サイエンスクラブを立ち上げてほしい、と言われて、たとえ立ち上げたとしても、私がいなくなったらそのクラブは続かない。この場合は、クラブを運営できる知識を先生方に伝えたり、マニュアルを残すという解決策に持っていくと、2年間だけでは終わらない有意義な活動になるかも。

もっと具体的なアクションに落とし込むためには、”Howツリー”が使えるらしい。それをもとに、活動計画書も作れる!

Howツリーは、Howを繰り返して、目標を分解していくツリー構造のこと。これさえ作っておけば、活動計画書はそれを時系列に並べてスケジュールとするだけで済む。

ここで注意しないとな、って思ったことは、アウトプット(やったこと)ではなく、アウトカム(生じた変化)を目標とすること。

こんな感じかな↓

アウトプット:マニュアルを作りました
アウトカム:マニュアルを作った結果、先生の半数が実験室を活用できるようになる

これを評価するためには、リアクションペーパーがよい!

こんな感じの問いはどうだろうか?これを最初、中間、最後でやれば、自分の活動の成果が評価できるかなって思ったりしてます。

リアクションペーパー問い:
実験室はどの程度の頻度で利用していますか。
その頻度で利用しているのはなぜですか。
実験室を使う上での課題と感じていることは何ですか。
理科の授業おいて課題と感じていることは何ですか。
理想とする授業はどんな授業ですか。
どの程度理想とする授業ができていますか。
もしできるとしたらやってみたいことはありますか。
その課題は何だと思いますか。

現状把握には期限を設ける

協力隊の活動は現状把握が大切、とはよく言われる。けれど、現状把握は時間がいくらあっても足りないし、あっという間に時間が過ぎていってしまいます。(まさにこの準備期間もそう!)

会社員の時はよくやっていたけれど、スケジューリングと目的の設定は協力隊の活動においても大切。

現職参加の私には、そもそもの時間が1.8か月しかない。そのうち1か月は首都での語学学習。約4か月は長期休み、1か月は任国外旅行と考えると、1年間しか残りません。(゚д゚)!

有難いことに、私は学校に配属されるのでセメスターがあります。なので、セメスターに合わせてやることを決めていくのがよさそう。

そして、現状把握で大切なのは、味方となる人=自分の活動に興味を持ってくれる人を探すこと。

最も有効なのは”自己紹介”らしい。自分のブランディングをして、やりたいことや強みを話したときに、相手の反応によって、味方になりそうな人を見つけられる!

そして最終的には、人間関係図を描くことを目的に、期限を区切った現状把握をする。

人間関係図を考えるのは営業マンの時から意識してやっていたこと(でもノートに書きだすのが少し苦手)。任国でも同様にコミュニケーションを積極的に取りながら、関係図を書き出します。

ただ、日本では当たり前に存在する部署や上司、業務といった前提がない可能性もありうる。活動するにあたって、自分の置かれている環境がどういった状況なのかも把握していくことが大切らしいので、そこも心に留めます。

環境把握のためのスキームもアルボさんは用意してくれていました。感謝。それぞれのレベルに応じた戦略も提案してくれている。

もし、最悪の”組織崩壊レベル(ボランティアスキームがない)”でも悲観する必要がない、ということも伝えてくれているから、落ち込んだ時には参考にして気持ちを切り替えたい。

そして一番あり得る”対人関係の壁レベル(キーマンが機能しない)”についてもまとめてくれています。

ここで心に残ったのが、”自分の言葉で、自分の存在意義を語れる”ことが必須、ということ。見方を作ろうにも自分のことが説明できないと誰も協力してくれない。分かっていたことだけど、改めて明記されてハッとさせられました。

だからこそJICAでは70日も派遣前訓練として語学学習するんだよな。有難いことです。

ジャーナルを書く

もともと日本への活動報告として、そして自分へのプレッシャーとして、毎月のニュースレターは書こうと決めていました。

加えて赴任先の学校へのニュースレターも書こうと思っていました。

でも、内容については、その月の出来事や国のことを書こうかな、というようにざっくりとしか考えていなかった。

そこで知った週間ジャーナルというやり方!これは、任国だけでなく日本に帰ってきてからも使える経験の深め方(リフレクション/内省)だと思います。

愚痴を愚痴で終わらせない方法なんて素敵!日本人は愚痴が多い気がするのは気のせい?

週間ジャーナルは、以下の4つのステップで成り立つ。

  • ①事実/具体的経験
  • ②発見・感情/省察的観察
  • ③教訓/概念の抽象化
  • ④次のアクション/能動的実験

②のままだど愚痴だけど、③まで持っていけると学びや戦略になるのです!

例えばこんな感じかな?訓練中にいやだなって愚痴っていたことを内省してみた。

  • ①同期が授業中に寝る
  • ②クラス全体の士気も下がるからやめてほしいと思った。自分が発表している時に寝られるとつまらないのかなって思って不愉快。でも、先生はあまり気にしていないみたい。本人も寝たくて寝てるわけではなさそうだし、勉強自体がイヤなわけではなさそう。
  • ③彼らにとっては睡眠は授業と同じくらい重要だし、先生も気にしていない。ここでは成績が取れれば授業態度は気にしない文化なのかもしれない。
  • ④周りは気にせず自分は勉強に集中しよう

協力隊は泥臭い活動。それこそ目に見える成果が得られないこともざらにある。だからこそ、週間ジャーナルは自分の成長を残すためにも書こう!!

相手のことを決めつけてかからない

これは理解しているけれど、気が付かないうちに陥ってしまうことなんです、、、

自分の経験則に基づいて考えてしまうのが人ですよね。

日本でも自分の経験則が通じないことあるのに、協力隊でいく任国では、自分の当たり前は相手の当たり前でないことなんてしょっちゅうだと思う。

JICAって任国・任地のこととか、先輩隊員のこととかを事前にあまり教えてくれないんです。聞いたら教えてくれるのかもだけど、基本的には現地行ってから自分で情報収集してくださいのスタンス。

どういう状況か分かればそれに合わせて準備していけるのに、何で教えてくれないんだろうって最初の頃は思っていました。

けれどたぶん、中途半端に情報を隊員に与えてしまうと、その情報が正であることが前提で活動を進めてしまう可能性があるから、あえて情報与えていないのかなって、派遣直前になった最近は思っています(思うようにしています)。

任国の状況なんて、刻一刻と変わってるし、表向きの良い情報しか出てこない可能性があるから、JICAがすべて把握するなんて無理よね。

任国行ってからどうしたら上手く情報収集できるかなーって思っていた時に見つけたのが、リアクションペーパーというツール。

もし自分が授業やイベントを実施した時に、今日の要約を書いてもらう欄を作れば、参加者の理解度が分かる。もしその回答がとんちんかんなものであったら、皆理解できたでしょう、という自分の認識が崩れ、もう一度伝え直したりできる。

もし理科の授業の一環で”実験が好きか嫌いか。その理由を教えてください”や”学校の授業に感じている課題を教えてください”という問いを投げかければ、自分には考え付かなかった課題や生の声を知ることができる。

カウンターパートなどと話すときに根拠として提示ができる。これにより、互いに認識の齟齬なく議論することができる。

集計は大変かもしれないけど、アンケート(リアクションペーパー)は派遣されて日が浅いうちに一度やりたいですね。

はじめ、中間、最後、と同じアンケートを取れば、アウトカムの目標を立てた自分の活動の評価にも使えるし!

まとめ

どこまでできるか分からないけど、アルボさんのnoteは全隊員が読んだ方がいい内容だと思います。本当に感謝です。

よし!派遣がんばるぞー!

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